秘密の放課後
あらすじ
高校2年生の春、静かな田舎町にある高校。そこで出会った男子学生、直人と颯太。見た目も性格もまったく異なる二人は、クラスが同じになったのをきっかけに、運命のように接点を持ち始める。
直人は成績優秀で真面目、学校の委員長も務めるようなしっかり者。対して颯太は自由奔放で少し不良っぽいが、どこか憎めない性格。放課後にはバイクで海沿いの道を走るのが日課だ。そんな颯太に、周りは「近寄りがたい」と感じていたが、直人だけは気になってしまう。最初は颯太の自由さにイライラしていた直人だったが、次第にその奔放な生き方に憧れと戸惑いを覚え始める。
ある日、直人は放課後の教室で一人残って勉強していたところ、颯太に声をかけられる。「委員長ってのも大変だな、たまには息抜きしろよ」。その一言をきっかけに、直人は颯太のバイクの後ろに乗ることになる。普段の自分では経験できない、風を切るようなスピード感に、直人は心が躍る。帰り際、颯太は「また乗りたくなったらいつでも呼べよ」と笑う。
それから、放課後になると二人は自然と一緒にいるようになる。勉強の合間に颯太のバイクで遠くの海へ出かけたり、秘密の場所で話をしたり。颯太の前では自分の弱い部分もさらけ出せるようになり、直人は次第に颯太への気持ちが変わっていくのを感じる。颯太もまた、直人の真面目で一途な姿勢に惹かれ、彼と一緒にいると安心感を覚えるようになる。
しかし、ある日の放課後、颯太が突然学校に来なくなる。彼には家の問題があって、進学か家業の手伝いかで悩んでいたのだ。そんな中、直人は颯太が学校に戻るよう必死に説得し、二人の間にある「友情」以上の感情を自覚する。「お前がいてくれたから、俺もここに戻れたんだ」と颯太が呟いたその瞬間、直人は颯太の唇に触れる。
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