目次
見下すような視線と、ピタッと張りついた黒タイツの脚が、今でも忘れられない。
あの日の放課後。
教室には夕陽が差し込んでて、空気はどこか乾いていた。
俺が教室に戻ると、
彼女はひとりで、窓際に座っていた。
脚を組んだまま、何かを読むフリをして、目だけをこっちに向けていた。
「……なに、そんなに見たいの?」
言葉は軽いのに、
その視線には一切の揺らぎがなかった。
スカートのすき間からのぞく黒いタイツ。
ピタッと太ももに貼りついて、光をうっすら反射している。
張りついた汗、
密着した質感、
その脚のラインを、
俺はたぶん——呼吸すら忘れて見つめてた。
「……見せてるわけじゃないけど、見られて困るわけでもないし」
そう言って彼女はゆっくり脚を組み替えた。
その動きがわざとらしいのか自然なのか、俺にはもう分からなかった。
ただ、
その脚の形と、
その目線だけが、
夏が終わっても、頭から消えない。
他のことは全部忘れてしまっても、
俺の記憶の中には、
黒いタイツと、あの目だけが残っている。
ドスケベ風紀委員長は黒タイツで僕をイジめてくる【フォーリーサウンド】












