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“人間”をやめた少女の末路──完璧すぎる人形のようなその姿
床の上、少女は仰向けに横たわっていた。
手足は整えられたまま、軽く開かれた指先だけがかすかに震えている。
首は真っすぐ、背中も歪まず、
その姿は“寝ている”というより“置かれている”という表現がふさわしかった。
どこか虚ろな瞳、過剰に整った姿勢、感情のこもっていない微笑み。
それは人ではなく、“モノ”として扱われる存在。
誰かに着せられたドレスのレースが床に広がり、
髪の毛は計算されたカーブを描くように左右に流れている。
まるで展示されるためだけに準備されたオブジェのように、
そこに“彼女”自身の意思は存在しない。
まぶたひとつ、まばたきひとつすらも、
すでに誰かのシナリオ通りにしか動かない。
そう、まるで人形。
いいえ、“人間としての機能を剥ぎ取られた人”といったほうが近いのかもしれない。
時間が止まったような無音の部屋。
窓から差し込む淡い光が、その肌の白さを強調する。
ボタンの留め方、ベルトの角度、スカートの広がり具合までが完璧すぎて、
逆にそこに生々しさは感じられない。
服を着替えさせられるたび、
ポーズを変えられるたび、
少しずつ彼女は“生きていた痕跡”を削がれていく。
美しい。
けれど、どこか怖い。
だからこそ、目が離せない。
——これは、彼女の“完成された壊れ方”。





















