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注目されたい。それだけだった…
あの子は昔から、“見られること”に慣れていた。
いや、むしろ、見られることが大好きだった。
少し背伸びした服を着て、大人の真似をして笑ってみせる。
そんな仕草に、大人たちは「ませてるな」と苦笑して、でも、目は彼女から逸らせなかった。
その視線こそが、彼女にとっての栄養だった。
──自己肯定感。
それは誰かに認められることで育っていくものだ。
けれど、もしもその「認められ方」が、“注がれる視線”でしか得られないとしたら……?
彼女は成長した。
体も心も、知らず知らずに“見られる自分”を意識し続けてきた。
その癖はもう、習慣を超えて、欲望の一部になっていた。
人前で無防備な姿勢を取るのも、
服の裾を直すふりでチラ見せするのも、
すべては計算ではなく、本能だった。
本人はそれが「普通」だと思っている。
でも、周りはざわついている。
年齢とともに、視線の重さも変わっていく。
けれど彼女は止まれない。
もう、視線なしでは生きられないから。



























